<少年非行、少年法改正に関するもの>

弁護士が語る子育てキーワード
加害被害少年犯罪を担当して
(毛利正道著かもがわ出版
952円+税 tel 075-432-2868
少年が加害者になった事件だけではなく、
被害者になった事件についても、熱心に
取り組んでいる長野県の毛利正道弁護士の講演記録。


「少年法と子どもの人権」(津田玄児著)
明石書店
98年12月刊行(188頁)  1600円
◆著者は日弁連で長く少年法に取り組み、子どもの
権利条約にも詳しい。事例で見る少年司法の実体や
国際基準との関係なども盛り込まれている。
今回の「改正」の危険性をわかりやすく指摘しており、
法律家以外にも好評。


「それでも少年を罰しますか」(野口善國著)共同通信社

98年12月刊行(198頁) 1400円

◆著者は須磨事件の主任付添人をつとめた弁護士。
この事件が契機で「厳罰化」が叫ばれるようになった
ことに対して、厳罰の無意味さ・弊害を訴える。
学生時代から「非行」の子どもとの付き合い、保護司
もしている体験をふまえた説得的な文章。


「癒しと和解への旅」(坂上香著)
岩波書店
99年1月刊行 1900円
◆被害者と加害者との修復がどのようにして可能になるのか、
アメリカにおける試みを紹介する


「非行と向き合う」(浅川道雄)
新日本出版
98年2月刊行 1600円
◆著者は元家裁調査官。具体的なケースを通じて、
子どもの現状や少年法の理念、家裁の教育・福祉的
機能をわかりやすく説明している。


「少年審判」(小林道雄著)講談社
98年11月刊行 1800円
◆ノンフィクション作家である著者が、実在の事件をモデル
に小説化した。少年審判がどのように行われているか、刑罰
年齢の引き下げや検察官関与が何をもたらすか、小説の形を
借りて、リアルにわかりやすく描いている


「少年法・私はこう考える」
(検察官関与に反対して少年法を考える市民の会)現代人文社
98年12月 735円
◆今回の「改正」の動きに疑問をもつ市民の集まりで昨年7月から
活動している、55名の会員が自分たちの思いを述べた「ひとこと集」
である。


「意見ー少年法・私たちはこう考える」 
 検察官関与に反対して少年法を考える市民の会

頒価200円(下記請願署名をすすめる会東日本事務局にお問い合わせ下さい)
◆今回の「改正」の動きに疑問をもつ市民の集まりでの活動から、
「凶悪化」問題、被害者救済、子どもの権利条約との関係など、
市民感覚で執筆されており、意見書といいながら固さがなく、
やや詳しい資料として手頃である。


「少年Aの告白」(伊藤芳朗著)
小学館
99年5月刊行
◆弁護士付添人として出会った32名の「少年A」たちとの
交流記録。
「最近の少年がふてぶてしくなったとか、理解不能だとか、
そのように表現する大人が多いのですが、私はそうは思い
ません。私の出会った非行少年の殆どは、純真で傷つきや
すく、そして人なつこい少年です。むしろ、少年たちを理解で
きる大人が減った、つまり大人が未熟になったことこそが
大人が子どもを理解できない原因ではないか、とさえいえる、
と私は思います」


「少年Aと少年法」(篠崎俊博著)明石書店
99年4月刊行1000円
◆須磨少年事件発生の地元で教師を勤める著者が、地域と学校の
実体について過熱した雰囲気を憂い、冷静な判断を呼びかけ、
「厳罰化」に反対しています。


「少年保護事件と少年法」(八塩弘二著)
明石書店
99年6月刊行(244頁) 2600円
◆弁護士である著者が付添人経験やもと少年院の
教官の経験をふまえて、子どもをあたたかく見守る
姿勢を訴えています。


「少年警察活動と子どもの人権」【新版】

子どもの健全な成長を願って
   (日本弁護士連合会子どもの権利委員会編)日本評論

98年9月刊行(350頁) 2200円
◆少年審判で事実関係が争われるもとになるのは、
警察での捜査の行き過ぎや違法が原因なのに、この
点が軽視されています。警察の活動にどんな問題が
あるのか、具体的に指摘しています


「ちょっと待って少年法」

(団藤・村井・斉藤ほか著)
日本評論社

99年5月刊行1800円
◆少年法・刑事法の研究者が「改正」法案反対の立場から
説得力のある論陣を張っている。特に冒頭の団藤重光氏の
論稿は、99年2月日弁連講堂での講演をもとにしたもので、
少年法制定時から歴史と思索を踏まえ、この度の「改正」は
「世紀の恥辱」である、と力強く訴えられる。


少年法「改正」反対!
いま、私たちは何をすべきか、を考える市民集会報告集(日弁連)
◆99年6月日弁連主催市民集会で、子どもたちのために
「少年法改正」ではなく、真にやるべきことは何か、をテーマに、
大田堯さん(教育)
毛利甚八さん(「家栽の人」作者)
秋山正弘さん(精神科医・虐待防止活動)
西野瑠璃子さん(ルポライター)
が貴重な問題提起をされました。


ARASHI嵐その時ー手記・親と子の「非行」体験ー
    (「非行と向き合う親たちの会」編)新科学出版社
99年8月刊行
◆周囲を傷つけ、自らも傷つきながら「荒れ」る子どもたち。
その嵐の日々の葛藤を重い心の扉をあけてつづった「非行」
体験記集


「少年法」(澤登俊雄著)中公新書
99年9月刊行
◆少年法は、刑事法と福祉法の2つの性格を併せ持っている。
このことが充分理解されないままに「改正」論議や報道がされて
いる現状に警告を発しています。


Q&A 少年非行と少年法  少年は「凶悪化」しているか
 
     (第一東京弁護士会少年法委員会編)明石書店
98年11月刊行 1000円


<その他、子どもの人権に関するもの>

「親子不全<キレない>子どもの育て方」水島広子
   講談社現代新書
00年5月刊行
◆著者は精神科医で思春期の子どもに多くかかわり、先日の衆議院選挙で栃木1区・民主党から立候補し、子どもや女性の視点を訴えて当選した。子どもがキレる原因は、マスコミュニケーション能力と自尊心の不足であり、その背景には大人のマスコミュニケーション能力と自尊心の不足である、と説く。

「子どもの権利マニュアル」【改訂版】
子どもの人権救済の手引き
       (日本弁護士連合会編)こうち書房

95年9月(491頁) 2500円

「子どもは大人のパートナー」(坪井節子著)明石書店
98年7月刊行(206頁) 1600円
◆子どもの自己決定権を尊重するパートナーシップ。
子どもの人権救済に数多く関わってきた弁護士が綴る
子どもたちとの向き合い方。
最終章に少年法改正問題を収録


「Q&Aヘルプ!こどもの権利110番」
子どもとともに考える弁護士の会編民事法研究会
98年10刊行(288頁) 1600円
◆さまざまな悩み持つ子どもたちと接し、その相談に乗り、
支えてきた弁護士が、子どもや親からの質問に答える。
いじめや体罰などの学校での問題、虐待や進路などの
親子の問題、援助交際などの性の問題、少年法や薬物
依存症などの事件を起こしたときの問題などに分けて解説。


「虐待」(保坂渉著)岩波書店
◆多くの非行の背景に虐待があることは広く知られて
います。
この本は虐待している親の側からの取材です。
「わが子を虐待した母親がいま初めて語る悲しみ」
と帯にあるように、子供時代に受けた傷が、子供に
向けられてしまう、という少年法に関わる問題を深く
えぐっています。




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