少年法「改正」成立に抗議する


 私たちは、少年法を子どもの視点から冷静かつ慎重に論議されることを求めて、請願署名を広く呼びかけてきました。残念ながら本日成立した「改正」法案は、少年犯罪の背景と子どもたちの心を理解しようとせず、心ない一部マスコミのあおりたてた国民の不安に乗じ、現在の子どもたちを危険で不気味な存在として描き出し、刑事処罰を強化しようとするもので、より一層子どもたちを追い詰めるものになっています。これでは少年犯罪をなくすことはできないばかりか、加害者が本当に反省してほしいという被害者の願いにも反することになるでしょう。

 しかもこの「改正」は養育・教育・心理・医療・福祉・矯正など子どもにかかわる人たちの意見を十分聴くことなく、短時間の国会審議しかなされませんでした。

 私たちは、このような「改正」に対して強く抗議するとともに、今後の運用にあたって少年法の基本理念が貫かれるよう、強く求めるものです。

2000年11月28日

「子どもの視点からの少年法論議を求める請願署名」呼びかけ人
大田 堯 (東京大学名誉教授・教育学)
鎌田 慧 (ルポライター)
斉藤豊治 (甲南大学教授・刑事法学)
佐高 信 (評論家)
清水鳩子 (元主婦連合会会長)
芹沢俊介 (社会評論家)
土屋公献 (元日弁連会長)
寺田かつ子 (都消費者団体連絡会代表委員)
永井憲一 (法政大学教授・教育法学)
久田 恵 (ルポライター)
福井 厚 (法政大学教授・刑事法学)
福島 章 (上智大学教授・精神医学)
村井敏邦 (龍谷大学教授・刑事法学)
毛利甚八 (「家栽の人」原作者)
山口幸男 (日本福祉大学教授・司法福祉)

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