反 対 声 明


今国会に上程されている少年法改正案について私たちは以下の理由で反対します。

1、法案の内容は「健全育成」という少年法の理念とは相容れない厳罰主義に貫かれた内容であり、それでは少年非行の改善は図れないと考えます。むしろ、児童の権利に関する条約の精神に沿って運用されるように努力することが大切であると考えます。

2、少年非行の原因背景となっている学校や地域の改善こそ社会が考えなければならない問題です。ところが、少年法改正案の内容では少年に重い処分を科する方向のみが考えられており、これでは少年の立ち直りをむしろ損うものであると考えます。

3、少年非行からの立ち直りには大人による自立のための支援が不可欠であり、教育的、福祉的機能の充実こそ図られねばならないと考えます。

4、少年非行の問題は親、教師、福祉ワーカー、少年司法等関係者が常に直面して取り組んでいる問題であるにもかかわらず、法曹会のみの協議で法案が出されたことは理解に苦しむところです。この法案を撤回し、広く国民全体の議論に付されるよう要求します。

1999年12月12日
「少年法改正反対、緊急・市民行動および市民報告集会」アッピール
集会参加者一同
「少年法改正」に反対する千葉県弁護士会所属弁護士有志
千葉こどもサポートネット
市民ネットワーク・千葉県